【塩ら〜めん¥700】05.2
一代にふられて、確か駅から近かったなと軽い気持ちで探してみたものの、全然見つからない。方々彷徨った挙句、本屋でラーメン本を立ち読みしてやっと行き着いた。したら一度前を通っていたではないかっ! そんなに難しい立地ではないのに、妙に人目を引かない外観。そして店内に入ってみると、コ洒落たバーとスナックの中間みたいな、黒を貴重とした、カウンターが大理石みたいな感じの内装。店員も今どきっぽい若い方で、藤沢でオジチャンがまったりとやっていたという話はどこへやら・・・う〜む、落ち着かない。
魚の効いた滋味深いラーメンと想像していたので、外身に騙されないよう気をつけていたつもりだが、高めの価格設定の割には余りにも小さな丼にはかなり脱力。丼の表面積が大きめのチャーシューで殆ど占められてしまっているではないか。写真を撮るように退けてみたが、実際は写真よりも小さい印象。だがしかし、実態は左にあらず。結構奥深い丼で、麺がびっちり入っている。食べてみると、見た目よりは量がある(それでも少ない方だが)。スープはいささか想像していたものとは違い、相当に淡い。結構魚介がガツンとくるものだとばかり思っていたので些か面食らったが、食べ進むうちに単に薄いスープじゃない一面が顔を覗かせてきた。結構いろいろなダシをとっているのだろう、これといった一つのパーツが前に出てくるのではなく、総体としてまろやかな味わいを演出している。味付けは決して濃くないが、素材感溢れるチャーシューを筆頭とした具材は、嫌味なくしっかりと味わうことが出来る。ただ、麺はあっているのだが、如何せん脇役っぽすぎる。へたれるかと思ったがへたれなかったので悪くはないのだろうが、せっかくならもう一工夫、個人的にはほしいところ。
最初の印象とは違い、思いのほか興味深くいただくことが出来たが、やはりスープを思い切り飲んで堪能したかった。丼の割りに麺が入っていたということは、それだけスープの量が少ないということではないだろうか。実際のところはわからないので無責任なことはいえないが、ともかく、もっと味わいたいと思えるスープであったことは間違いない。
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