千葉

 =しょうゆ =みそ =とんこつ =あっさり =こってり =細麺 =太麺

 
千葉エリア
市川市 松戸市
流山市 柏市 習志野市 船橋市
浦安市 八千代市 富津市 大網

 

流山市
13湯麺@南流山 特徴; 醤・あ・自家製麺
定休日 不定休 時 間 11:30〜14:30/18:00〜23:30(日11:30〜21:30)
最寄駅 武蔵野線南流山5分 住 所 流山市南流山4-4-2-102
【湯麺¥400】02.9/14
 ひっそりとした住宅街に突如として出現するとか、流山電鉄鰭ケ崎駅から行くと面白いとか、そういう前置きは今回一切なし! ともかくこの一言に限る。「ネギが邪魔!!!!!」
 この領域まで来ているのは、知るかぎりでは神名備くらいなものだろう。淡くも丸鶏のふくよかなボディ。長ねぎのダシの甘み。そしてそれらを引きたてる完熟トマトの酸味。単に繊細なだけじゃない、飲みすすむごとにフェイスを変えてくるスープはまったく飲み飽きない。デフォルトで110gという量もお腹は足りないかもしれないが、満足感がないということはあり得ない。自家製麺ももっちりとしながらも歯切れの良さをもっている。
 つまり、添えられたネギの立ち入る予知は全くないのだ。トッピングは別皿だが、唯一盛られるセットを頼む気が知れない。ああ、また食べたくなってきた。
【湯麺¥400、バラ煮¥500、セロリ酢の物¥200】02.11/9
 寒くなってきたからか、スープが熱く感じた。その分、酸味が引っ込んで物足りなさが少々あったが、やはりここならではと思わせるものは健在。
 今回は肉も食べてみたが、湯麺ができるまでにサッと出してくれるのが嬉しい。出来立てで、なんともアツアツのジューシーさがたまらない。セロリも粘度がありながらも苦すぎず、妙なサクサク感が癖になる。こりゃ全メニュー制覇するしかないのかな。
純手打ラーメン長八 特徴; 醤・自家製麺
定休日 火/第1・3水曜日 時 間 11:30〜15:00(売切)
最寄駅 東武野田線初石10分 住 所 流山市若葉台3-5
【つけめん¥650】03.4/28
有給を使ってやっと食べられた! 地元民でなければ難関中の難関を攻略した気分。いや、これで味が好みでなければこうまで素直に喜べない。我が愛すべきつげ義春の作品から名付けられた店名(宿モノの渋いところをつく!)に引きつけられてからどれほどの歳月が流れただろう。少々迷って、そば屋の居抜きのような佇まいを発見したときは正直感動した。食べてもいないのに。で、手打ちの自家製麺でロットが少ないとは聞いていたが、店内は平日とあってか昼下がりののほほんとした空気が店内に充満していた。仕事の中休みで新聞でも読みながら一服にきている感じの方ばかり(ラヲタっぽいのもいたが、俺もか)。夫婦仲よく切り盛りしている感じもいい。で、出てきた麺はきらきらとみずみずしく輝き、歯ごたえもあって、のど越しを味わうには食感がありすぎる。粉がぎっしりつまっているというか、でも瑞々しいので食べずらくはない。手作り感が強い東池袋大勝軒系のような柔らかさとはある意味対象的だ。で、この店に対する多くのレビューをみると、麺に対してスープのクオリティが追いついていない、というような意見が目立つが、これが、食べてみてちょっとした衝撃だった。確かに濃厚ではない。Wスープで動物系は抑え目である。それは魚介系のダシを引き立てる絶妙なバランスであって、特に煮干しのダシがいい感じで前に出ている。芳純なだけでなく、しっかりとしたボディの強さを感じる。この麺にしてこのつけ汁。スープ割りは言わずもがな、この場所でこの雰囲気にすっぽりはまりこんだ気分。1日三回を占める食事、その1食で一日の気分が違うということを再認識した。

習志野市
必勝軒 特徴; 醤・つけ・太
定休日 日曜日 時 間 11:30〜14:00/18:30〜21:00、土祝11:30〜16:00
最寄駅 JR津田沼/京成津田沼5分 住 所 習志野市津田沼2-5-9
【特製もりそば¥700】02.8/15
 昨今の千葉はいい仕事をする若手のラーメン店が増えていて実に結構だが、いい意味で神経質すぎたり、ひとりで満足行くまで突き詰めてなんでもこなしてしまうので、臨時休業・早じまいが多いのが遠出のものには厳しい。営業時間中に電話するのもはばかれるし(電話非公開の店も多い)。ここもそんな店だが、大勝軒出身だけあって、弟子らしき人がいるのに、せっせと一人でなんでもこなしている。そとには何十人という行列があるのに。しかも、厨房から外を除いては、常連がいると手を振って挨拶し、カウンターの常連には絶対に話す余裕などないほど忙しいのに、逐一挨拶と軽い会話をしているのだ。常軌を逸したお人よしとでもいおうか。しかもその話の内容というのが、倒れたら見舞いに来てくれとか、そんなことを笑いながら話すのだ。手元にある本の写真の店主と、現在の店主では、まるで別人のように激痩せしている。全く洒落になってない。
 で、こんなご主人がつくるのだから、何十人の行列だろうが実に丁寧につくる。多くのこの店のラーメンの写真では、つけ汁が結構黒く写っているが、実際はかなり白茶けていた。スープの出来とか季節によって配合を変えているのかもしれないし、スープ自体が変わったのかもしれない。大勝軒系としては口当たりはマイルドというか、その分ダシのうま味が強い。魚介系もブンブンきいてくる。Wスープという主張が強く、あえていえば青葉よりのアプローチともとれなくない。
 5人しか食べられないチャーシューがあるほど、チャーシューは肉厚で柔らかく、満足度が高い。麺は比較的硬めでしっかりとした印象。とにかくつけ汁がこの手のつけめんにしては異様に熱い(もちもちの木一歩前)ので、これぐらいの硬さがないとへたれちゃうかもしれない。スープの味も後半でやっと楽しめてくる。でもスープ割りは思ったほどは熱くなかった。麺の量は260g。自分にはちょうどいい量。
 まぁとにかく水準の高いつけ麺であることには変わりないが、にしても、なんで北習大勝軒といい、千葉の大勝軒系はこうもコショウが強いのかなぁ……

船橋市
なりたけ 特徴; 豚醤/み・背・太・こ
津田沼店
定休日 水曜日 時 間 11:00〜03:00
最寄駅 JR総武線津田沼 住 所 船橋市前原西2-11-7
【ラーメン¥600】
 千葉では有数の行列店とのこと。とくれば案の定の豚醤背脂。硬めの太麺に背脂がのった豚醤。程よいしつこさと甘さでおいしい。しかし多くのちょっとよく出来た背脂豚醤と同じく、ここならではという要素に欠くのが残念。でも、確かにおいしいです。支店もいくつかあるので、千葉に在住/訪れた際は行くでしょ。

浦安市
バカうまぶっちぎりラーメンマルバ 特徴; 豚・背・ちぢれ細麺
定休日 不定休 時 間 17:00〜02:00
最寄駅 営団東西線浦安5分 住 所 浦安市猫実3-28-28
【赤皿ぶっりぎりラーメン¥680】
 おまえはバトルハッカーズか!?と突っ込みたくなるような、少々ヤバげな店名で、ヤンキー上がりかなんかかと不安は募るが、最近(00.12現在)メキメキと頭角を現し、TVチャンピオンの職人選手権の方で優勝をも果たしてしまった。TVではフレンチ出身ということで経歴を遺憾なく発揮していたが、店舗では白濁とんこつに背脂をかける、前身からの創造を裏切るヴィジュアルでせめてくる。
 で、実際の味はというと、案外とFCなどでもよくあるとんこつラーメンの味で、少々食傷気味だが、食べ進むとすぐにそれとは一線を画すものと輪郭がはっきりとしてくる。下手な味付けをしていないので、味自体ははっきりとはしないが、つかっているものが詳細はわからずもものはいいものを使っているようで、自然な甘み・旨みが感じられる。しかし薄くはならず、具材も突出しているものはないものの、それぞれの出来が非常にいい。背脂もしつこくべたつきもせず、赤皿(こってり)でもしつこさやいやみは感じないが、満足感のあるスープに仕上がっている。
 しかし、いいラーメンだと思うからこそ言わせてもらいたいが、やはりスープにコク、味にインパクトが足りない。味付けを濃くするとかそういうことではなくて、今のクオリティが出せるのなら、もっと旨みを抽出した、味付けではなく純粋に高濃度のラーメンが出来るはずである。ご主人はまだまだ研究途中というので、その言葉に大いに期待したい!!

八千代市
中華料理丸長 特徴; 醤・太・つけめん
定休日 火曜日 時 間 11:00〜20:00
最寄駅 京成線勝田台3分 住 所 八千代市勝田台1-14-34
【つけそば¥580】
 荻窪丸長から連綿と続き、あの東池袋大勝軒を生み出した丸長グループ。荻窪の息子さんの店といわれるのがここ勝田台店。前知識がなまじあるからか、やや緊張しながら、丸長系デビューへと足を向けたが……んが、眼前に現れたのは単なる町の中華屋。スナックなどが軒を連ねる路地にあるそれは、思わず周囲を見渡し住所を確認してしまったほどだ。実に何年ぶりだろう、自分の意志でこうした中華屋に入るのは。
 なんとも不思議な感じでテーブルにつき、不信感を抱きつつも事前知識として仕込んだ「そうとうに酸っぱい」を信じ、つけそば・酢少なめで頼む。店内は炒め物や定食などのお品書きであふれている。客はジャージ系・サテン系のウエアばかりがスポーツ新聞を読んでいる。と、店の角にいたおっさんのオーダーしたつけそばがきた。
 炒め物を盛るような皿一杯に山になった麺。うむ、実に旨そうだ。これは希望が見えてきた。そのオヤジ、スープ割りをさも当然という顔で頼んでいる。この佇まいにこの光景。違和感より先に恐ろしさすらある。で、自分にやってきたつけそば、これが実に瑞々しくもつるつるの麺で、このシチュエーションで食べられることにエラく感動している自分がいる。つけだれは確かにダシよりもタレを全面に押し出した真っ黒な代物だが、仄かにダシの甘みもして、風格すら感じられるオーソドックスなスタイルに嫌がおうにも箸が進むすすむ。あっという間に完食、そしてスープ割り。大満足で店を後にした。
 御主人は息子ときいていたからだが、殆どジイサンの領域に差しかかっていそうに見え、息子という響きから来る印象はないが(当たり前か)、無愛想な印象とは裏腹に当たり前とでもいいたげなさりげなくも丁寧な御夫婦の対応も好感が持てる。確かに酢少なめでも酸っぱく、バランスやクオリティを言えば大満足とまではいえないが、こういう中華屋でこういうものが食えることの感動だけは確実に表現したいのだ。

富津市
梅の家 特徴; 醤・チャーシュー・乾麺
定休日 火・月1回不定休 時 間 8:30頃〜19:00頃
最寄駅 JR内房線竹岡(遠い) 住 所 富津市竹岡401
【ラーメン¥450】02.8/17
 はっきりいって狂っているとしか思えなかった。デフォルトのラーメンで、よくある普通のラーメン店のチャーシュー麺よりもチャーシューが多い。それも厚切りのタレしみしみのがである。しかも麺は乾麺。これではカップラーメンである。しかもスープはなく、チャーシューダレをお湯で割るだけ。これぞ竹岡式ラーメン。その発祥がこの梅の家。
 しかし現地にいってこの沙汰は納得。ここは内房の漁師町。朝から営業しているので、量の帰りの腹ごなしに持って来いだろう。チャーシューもこれくらいなくては海の男は満足させられない。しかも客は一気にくるので、たくさんの数を裁くには濃いめに煮たチャーシューのタレをお湯で割り、乾麺で早々に一丁仕上げる、といった寸法だろう。並んでいる間も、席に着いてからも、漁師ではなかったが、ドカンのおっちゃん・にいちゃんが目立った。旨そうにラーメンが出てくるまで梅割りをチビチビやっている。これが苦甘くてガツンとくるのだ。
 で、ラーメンだが、これが夏に食べるには自分には体力がなさすぎた。チャーシューが硬かったからか、肉のビッグウエーブにおされ気味。しかも脂身が多く、歯でちぎれないので、脂は飲み込む形となる。それにひたひたでこぼれて運ばれるスープを飲むのだが、最初、お湯で割ったもののためか、薄く感じる。しかし、プラス30円でわんさか乗るタマネギと、スープと、チャーシューと、その煮汁と、チャーシューの溶けた脂身が、中盤から丼の中で渾然一体となり、梅割りの酔いも手伝い、得も言われぬカオス・ワールドへと突入! 汗だくで気力でチャーシューをほお張るのだが、これが快感だったりするのだ。
 なんと、こんなラーメンを女性だけでつくっているのだ。美郷という信州の蕎麦屋でも地元の女性だけで大量の客を実にマイペースながらこなしていたが、女性は強し、といったところか。いやはや、感服いたしました!

大網
イレブンフーズたなか 特徴; イレブンフーズ・閉店
定休日 月〜金(土日のみの営業) 時 間 10:40〜14:30/16:30〜19:40
最寄駅 大網 住 所 山武郡大網白里町大網438-6
【ラーメン¥700】02.8/18
 あの、イレブンフーズの唯一の暖簾分け。以前は蒲田など数店舗あったが、今日ではここだけになってしまった。いかにもな迫力のおっちゃんに気圧されそうになるが、「なにする?」「ら、ラーメン……」みたいなやりとりも、いまとなっては珍しくなってしまった。
 車通り沿い、バイパスの中華屋といった佇まいと店内(座敷もある)。いかにもなオヤジと豪快な作業。オヤジの鼻歌。二郎タイプの肉塊。さすがにキクラゲをもどす洗濯機はなかったが、グダグダの麺も含め、そのどれもがこの味の調味料となっている。
 こう書くとなんだか雰囲気に呑まれているようだが、自分が食べたときのイレブンフーズ@新馬場と比較すると、ダシの出方がよりはっきりしていて、ガラ系のダシと野菜が渾然となったスープの、その混とん具合がよりはっきりとしている。タレも新馬場より強いが、スープの甘みを十二分に引き出す役目でとどまっている。必要十分にグダグダの麺と相まると、ここならではの味というものがたちあがってくる。
 新馬場で食べたものが、波が激しいというからベストじゃなかったからかもしれないが、個人的にはこちらのほうが好みだった。土日営業という形態の味ともにレアな店としてその座を不動のものにして欲しい。

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