【つけそば¥750】04.11/17
徒歩ではちと厳しい距離、しかも夜営業で日曜休みとなると、遠征組みにはかなりの難関。実際3年越しとなった。
噂どおり、知らなければ通り過ぎてしまう、いや知っていても車では確実に見落とす外観。シックといえば聞こえがいいが、単純にライトアップする物自体が少ない。開店してても、「平打ち手もみ麺」などと書かれた小さな看板に小さなライトが灯るだけ。しかし、開店と同時にスタンバっていたらしい家族連れが車からでてくる(開店を車内で待つというのは千葉では本当によく見る)。平日でも開店まもなくで満席となるのだから、人気の程が伺える。
人気の店だからといってこってりたラーメンというわけではなのは、今更断るべきことではないのだが、それにしても子供が食べて美味しいと思えるのか、甚だ疑問なほどの味付け。味が薄いわけではないのだが、ダシ中心の味の構築の仕方で、酢や辛子、一味などのアクセント付けは大人でも好みが分かれそう。こう書くと飲み屋のつまみのようだが、出てくるお冷は、大きな冷えたビンから猪口で飲む。
つけめんは魚系のダシが相当に前に出ている。煮干メインだろうか、苦味がある。といっても焦げた苦味ではないのだが、下手するとエグイだけになりやすいレベルでうまく処理している。わからないところでタレや調味料のバランスを測っているのだろう。動物系ダシは印象として薄いが、脇役的に魚系をグッと引き出している。決してタレが薄いわけではないのだが、香味溢れる苦味の勢いにいい感じに塩分が利いている。方法論としては塩ダレに近い醤油ダレの使い方をしているんじゃなかろうか。
具材もメンマは変な味付けはしていないし、ほうれん草も食感がよく水っぽくない。チャーシューはホロリととろけるタイプで臭みは当然ない。こういった下処理のよさがつけ汁にも反映されているように思う。
ただ、贅沢を言えば、もう少し麺は一考の余地はあるのではないだろうか。平打ちで太めの白い麺で、みずみずしいツルンとした食感はいいのだが、旨みそのものが弱い。麺自体がおいしい領域に行けば、高レベル店ひしめく松戸エリアでぶっちぎり状態だろう。ということは、現状でも頭一つ抜きん出ている。店の考え方が見事に味に反映されている。まさに丁寧な仕事の賜物でしょう。季節限定メニューが出るときもあるようなので、近くの人が本当に羨ましい!
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