Syラーメン用語集
[あ行]
青葉インスパイア系(あおば−いんすぱいあ−けい)
青葉で修業して暖簾分けしたわけではなく(それは青葉系となる)、青葉に影響を受けて独学で似たような方法論のラーメンを出している店を指す。Wスープの店はインスパイア系に該当するケースが多い。斑鳩和鉄など。このほか、古武士のような、同時多発的に東池袋大勝軒インスパイア系というのも増えた。
家系(いえ−けい)
「吉村家」から始まった、関東風豚骨ラーメン(ジャンル的には豚醤)。太い麺と味濃いめで脂の多いコッテリ濃厚スープが特徴。麺の堅さ・味の濃さ・脂の量の調節が可能。「○○家」と家という字がつく店が多いが、つかないところも多々ある。主流派である吉村家直系の店が「家系」と呼ばれる。
1・3・5(いち−さん−ご)
1=麺硬め、3=脂濃め、5=しょっぱく、という注文の略。ちなみに、2=麺柔らかめ、4=脂少なめ、6=醤油薄め、というフヌケラーメンとなる。天鳳で用いられている。つまり家系の「硬め濃いめ多め」。
オカン系(おかん−けい)
ラーメンの上に野菜がジャカスカのり、その炒めた汁までもスープに混ざり、スープの味が台無しになるような、まるで母親が「栄養があるんだから」といってつくるようなラーメンの総称。家庭内でなら微笑ましいが、商売としてそれで金を取られると思うとやるせない。Syオリジナル用語。
尾道ラーメン(おのみち−らーめん)
広島は尾道のラーメンには、「ふたつじ」「朱華園」という屋台から出た醤油ラーメンと、はせべ製麺を用いる、いわゆる「はせべ系」と呼ばれる、背脂ミンチを用いるラーメンの二つがある。後者のはせべ系を俗に尾道ラーメンといい、背脂を一度揚げてから再びスープに乗せるのが特徴。東京では恵比寿の萬友。
[か行]
替え玉(かえ−だま)
つまり麺のお替り。九州でも博多ではポピュラーな注文。麺を食べ、スープを残し、「替え玉!」と叫ぶと、その残ったスープの中に一玉、麺を入れてくれる。
加水率(かすい−りつ)
麺は概ね、小麦粉・水・かん水・塩をベースに各種添加物が加味されてつくられる。この組み合わせで様々タイプの麺が生まれる。特に特徴づけられるのが、小麦粉100に対する水の比率、つまり加水率で、形状とともに触感を左右する。加水率が低ければ、弾力のないストレート麺になる。
硬め濃いめ多め(かため−こいめ−おおめ)
家系ラーメンといえば、といいくらい定番の注文方法。注文の際に好みを聞いてくる。麺の硬さ、スープの濃さ、麺の硬さに別れる。家系でなくとも、こういった好みを聞いてくれる店は結構ある。特に麺の硬さに応じてくれる場合が多い。ただしその際は早めにいうこと。途中で気付いたら諦めよう。
かん水(かんすい)
化学成分でいえば、リン酸ナトリウム、炭酸カリウム、またはカリウム塩などを配合したもの。麺に黄色みが出る。つまり卵などを使ってない場合、黄色ければ黄色いほどかん水が多いことになる。かん水は麺のしこしこ感を出す役割をし、うどんなどのめん類との差はこのかん水にあるといっていい。かん水は悪者のイメージがあるが、ワンタンの皮や饅頭など多くの食品にも含まれ、ラーメンでは微々たる量。昨今の消費者の食品添加物に対する意識の敏感さが、こうした誤った知識を広める結果となった。一日一食くらいなら全く問題はないそうだ。
環七(かん−なな)
環状七号線の略。都心で交通量の多い道路。よくタクシーの止まるラーメン屋は旨いというが、それも仕事柄こうした環状線を利用することから、トラックの運ちゃんなどを相手にうまいラーメン屋が増えていくこととなる。そして環七はラーメン激戦区となった。なんでんかんでん、野方ホープ土佐っ子、涌井など。
京都ラーメン(きょうと−らーめん)
京都ラーメンはそのイメージに反し、日本でも有数のコッテリラーメンとして有名になった。全国にチェーン展開する、鳥ガラを煮込みまくるドロドロスープの天下一品。表面は背脂が多量に乗るが、そこは唐辛子の効く多重構造の醤油ラーメンますたに。真っ黒の鳥ガラ濃厚醤油にチャーシューが山とのる新福菜館。この三つの流派が乱れる激戦区。
熊本ラーメン(くまもと−らーめん)
クリーミー且つ濃厚でどこか香ばしいスープが特徴。具も、キクラゲや揚げニンニクが乗る。この揚げニンニクがポイントで、多くはカウンターに有り、好みでいくらでも乗せられる。とろみがあり癖も強いので、好みが分かれやすい。こむらさき、桂花など。
久留米ラーメン(くるめ−らーめん)
長浜ラーメン、熊本ラーメン、どちらのテイストも持つが独特であるのが久留米ラーメン。豚骨のとろみとコクがともに強く楽しめ、ほんのりと甘く、後味がしつこくないのが特徴。長浜と比べ、麺は気持ち太く、柔らかい。
[さ行]
背脂チャッチャ系(せあぶら−ちゃっちゃ−けい)
豚醤(豚醤参照)によく見られる、スープの上に浮いた白い固体は、スープを似る際に出来る、凝固した豚の背脂。これをラーメンの上にふるいをかけてぶっ掛ける、このスタイルのラーメンを、ふるいを切る「チャッチャッ」という音から、背脂チャッチャ系と呼ばれる。香月、涌井、千石自慢ラーメン土佐っ子などが有名。
[た行]
Wスープ(だぶる−すーぷ)
青葉を発祥とする、鰹節・煮干しなどの魚介系ダシ(節系)と、豚骨・鶏ガラなどの動物系ダシ(ガラ系)を、それぞれ別々の寸胴で仕込み、注文ごとにそれぞれをブレンドする方法をとるスープのこと。その日の出来や微妙なさじ加減で注文ごとのブレが激しく、別々に仕込んで開店前に一つの寸胴で混ぜて調節する店も増えている(当初は違かったが青葉もこの方法をとっているらしい)。厳密に言えば、事前に混ぜてしまうのはWスープとは言えないが、仕込みの段階で別々にダシをとっているので、便宜上Wスープと呼ばれる。当サイトでは、各店の仕込みまで把握できないので、出来たスープの特徴として、明らかに節系とガラ系のダシの特徴の2面性を持っている(それぞれの主張がはっきりしている)スープをWスープと定義しているが、そう厳密なものではない。もっとも、もともと1つの寸胴でも魚介系ダシと動物系ダシは用いられているので、旧来の醤油ラーメンもWスープとは言えなくないのだが、明らかに青葉以降の方法論が伺えるラーメンというところで分けている。
焼豚(ちゃーしゅー)
チャーシューは焼豚と書くが、実際に豚を焼いている店はほんのわずか。殆どが煮ている、つまり煮豚。ばら肉をのの字に巻いたりもも肉、肩肉、ロースなどをタコ糸で縛り(縛らないところもある。要はばらけないように)、麺タレにつけ込み(チャーシュー用にタレを設けるところもある)、煮ると出来上がる。
TVチャンピオン(てれび−ちゃんぴおん)
ラーメン王選手権、ラーメン職人選手権が定番。その他、御当地ラーメン勝負、正月の企画ものなど、ラーメンを知るには格好の番組。ラーメンはどんな人が、どのように、どんなアイデアを盛り込んでつくるのか、そういうものをじっくり見られる。
豚醤(とん−しょう)
豚骨醤油の略。東京での豚骨の強い醤油ラーメンを呼ぶ場合が多い。豚醤ではスープをとる際に固形化した豚の背脂をラーメンに振りかける(背脂チャッチャ系参照)ものも多い。
[な行]
長浜ラーメン(ながはま−らーめん)
豚骨100%で長時間煮込んだ濃厚豚骨ラーメン。臭みなどお構いなし。麺がバリ細なのが特徴。替え玉を行っている店が殆ど。現地では麺はそんなに硬くないそうだが、東京では固めを好むものが俄然多い。なんでんかんでんなど。
西山らーめん(にしやま−らーめん)
北海道の有名製麺会社の麺のこと。あまり太くなく、縮れていて、黄色さが目を引く麺。135の天鳳で用いられている。北海道のラーメン店ではポピュラー。
[や行]
耶馬渓(やば−けい)
TVや雑誌で紹介される有名店、ラーメン本に紹介されていた店などが、何で有名なのか首をひねってしまう程のおいしくなさだったり、店内がとてつもなく汚かったり、これを有名店として紹介していいのか、こりゃ、ヤバいんじゃないか、と思ってしまう、とってもヤバい店の総称。とても大きな声じゃ言えないので、大分の名所、耶馬渓から名を借りた婉曲表現。Syオリジナル用語。
[わ行]
和歌山ラーメン(わかやま−らーめん)
TVチャンピオンのラーメン王であった石神秀幸氏が98年に大ブレイクさせたラーメン。麺はやや細目のストレートで少し柔らかめ。濃厚な醤油に煮込んだ豚骨スープが合わさるが、見た目ほどくどくない。濃厚な中に甘味がある。井出商店が有名店で、このスタイルは「井出系」と呼ばれる。反面、スープが澄んでいるものを、代表店、まるみやが市電の車庫前にあったことから「車庫前系」と呼ばれる。東京ではまっち棒(井出系)、のりや(井出系)。
参考文献;
「ラーメンマニアックス」アスペクト刊/石神秀幸「ラーメン王」双葉社刊
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