■倉林菓子店
川口市並木1-22-1
閉店確認年未確認・恐らく1990年前後

 ただでさえめちゃくちゃローカルなのに、その上さらにマイナーなぼったら屋がある。
 その一つが倉林で、テリトリーとしては私のいた責木北小よりも並木小に入る。
 しかし並木小というのは日本一校則の多い小学校として伝播しており、度々各地から観察に来る教育関係者が多く、そのため駄菓子屋などは経済的困難に陥りやすい。

 そんな煽りを受けてか、友人から他にもぼったらやがあるらしいと、小学生時分倉林に連れていかれたが、なんだか閑散とした感じで、楽しむ、というレヴェルまでいけなかつたし、自分の知っているどのぼったらやにもまして、まずかった(かなり水っぽかったように記憶している)。
 やはり二度と足を踏み入れることはなかったのだが、案の定、詳しくは分からないまでも、高校に上がるころには潰れたらしい。

 切り盛りしていたのはくたびれた中間管理職ふうのおやじで(それでも60は越していたんだろうな)、震える手付きからしても妙な哀愁が漂っていて、それが不人気の所以だったやもしれぬ。