2)ぼったらの内容・量


・ぼったらの料金
現存する刈部では、通常150円から始まる。小は100円。目安は100円単位で、100円台はソパの丼、200円分はラーメンの丼、300円分は大きいラーメンの丼と、丼の大きさが変わってくる。正確な量が決まっているふうでもなく、そこは長年のおばちやんの目が冴える、職人芸の瞬間である。
現在、基本150円という最高値が安定して大分経つが、その前ば130円、100円で、私の記憶する最も古く、しかも長く続いた料金は70円だった。このころ大部は100円だったが、量は刈部の100円分と記憶している。

・ぼったらの汁と具
汁の構成はほとんどもんじゃと一緒といっていい。ただ、奥で調合される、ソース入れから注入されるタレは秘伝らしく、奥の座敷で調合され、これが川口のぼったら、特に当時ナンバー1とされた、刈部の味のコアである。具は刈部の一覧表を見ると、キヤペツ、揚げ玉、のり、いか、紅生姜、えび。

・ぼったらの種類(トッピング)
刈部ではカレー粉が入れられるが、これは最高レヴェルといえよう。通常のトッピングとして、たまご(30円。この値は変わらない)がある。大部では10円でウズラのたまごが入れられたが、たまごを入れるというのは何処も一緒のようだ。大部では刈部への対抗策からか、種績が多く、ウズラのほかにスタミナぼったらがあった。要はニンニクが入っているだけなのだが、心無いガキはみな、これてまずさが中和される、といって好んで頼んだ。しかし食後、無言のまま各人家路を急ぎ、トイレに駆け込むことがままあった。