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といきなり云われても、結構人ってナニ!?という疑問が浮かんで当然ですよ。 もちろん私、山本晋(やまもと・すすむ)が管理人であります当ネット古本屋の名称ではありますが、まずはこんな名称にした由来……というのもおおげさですね、切っ掛けから始めたいと思います。 |
今日、結構と言いますと、大層立派なイメージを持つと思われます。大いに結構!といったところでしょうか。 もともとは建築の用語で組立・構築が優れている時の褒め言葉だそうです。 結構というのはお人好しという意味合いがあり、好人物から愚鈍な人をさすようになったようで、結構人とは愚直な人、少し頭の足りない人間という意味合いになったそうです。 落語では与太郎などが結構人の代表といったところでしょうか。 |
こんなマイナスなイメージを持つ結構人という言葉ですが、与太郎というあたりからも連想されるように、私にはどうしても憎めない、寧ろ憎らしいほどに可愛い響きを感じずにはいられませんでした。 そんな結構人という言葉に出会ったのは、月刊『東京人』No.166に掲載されている青柳恵介氏の随筆でした。 少々長くなりますが、ここに引用させて頂きます。
「三都のなかでも東京人は結構人が多いのではないだろうか。
さらに氏の解釈に私なりの解釈を加えますと、<丁寧な仕事を施す隠れ家的な喫茶店に詳しかったり、どこどこの間の電車の乗換は何両目に乗ると階段の前で立体構造でも迷わない、などということをよく知っているけれども、流行のアイドルグループのメンバーの誰一人として名前が言えなかったり>もします。 |
そんな結構人なら古本が好きだろう、それもいかにも古本然とした黒い本ではいかにもすぎるし、コミックが目立つ白い新古本ばかりのコンビニ型チェーン店のような品揃えも肌に合わない。適度に古く、適度に邪道な、照れ隠しには持って来いの、わかる人だけわかるような自己満足に浸れる本を揃えてみました。 私の趣味ですが、こんな結構人店主の一端にでも、あなたのような結構人が抵触する箇所があれば幸いです。 いまのところ、少女マンガがメインですが、今後、東京に関する本、モンド系タレント本、80年代ゲーム関連、ラーメン・珈琲、現代音楽・現代思想と裾野を拡げていく予定です。 |
先ほど引用した『東京人』ですが、その号はなんと古本屋の特集で、連載も、私がいつも楽しみにしていた沼田元氣さんの「ぼくの伯父さんのカフェヴィジョン」では古本屋で喫茶としても楽しめる、池の上の十二月文庫が紹介されています。 偶然にしては出来すぎていると思わざるを得ません。 そう、私は将来的に、苦い珈琲のアロマに包まれながら古本を買って読めるような、大層結構な喫茶店を夢想しているのです。 結構人による結構人のためのサロンのような空間…… そのための準備段階として、ネットだったら煩わしいリアルタイムの事務的な関係を断ち切れるとラクチンで結構な発想のネット古本屋を始めて みました。 バーチャルな結構人サロンとでも申しましょうか。 果たして、吉と出るか凶と出るか、この私が経営という現実との狭間でのアンビバレントな感覚を楽しんでいるのかも知れません。 こんな若輩結構人ですが(興味ある方はリンク集から私の他のHPでも見てやって下さい^_^;)、様々の結構人のお眼鏡に適う結構な本を出来るだけ安価に(コンビニ型量販店のようには行きませんが)設定して、満足して戴けるようにしていく所存であります。
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【管理人】 山本 晋 (やまもと・すすむ) 【営業所】 〒113-0022 東京都文京区千駄木2-48-16 ゆたか荘1F 【メール】 kekkojin@heya.jp |